2021.2.16 | 作る

地のもの編集部の好奇心 – 蝋梅のドライフラワー

淡く黄色い花と優しく透き通った香りが特徴の蝋梅(ろうばい)は、寒い冬季に山を彩る貴重な花木として知られています。庭に植っていた蝋梅の木が満開になったので、少し花を拝借してその色と香りを長く楽しむため、色々と試作してみました。今回はハンギング法をご紹介します。

動画

所要時間 5日程度(乾燥時間を含め)

材料

蝋梅の花 50個程度
剪定バサミ 1つ
文具ハサミ 1つ
麻紐 100m巻

ハンギング法(自然乾燥)で挑戦

ドライフラワーに向いている花といえば、水分量が少ない花がよく挙げられます。かすみ草、ミモザ、紫陽花などが一般的で、水分が少ないほど乾燥する時間が短くきれいに仕上がります。それに比べ蝋梅の花は、名前の通り蝋細工のような質感で花びらはしっとりと水分を多く含んでいます。ドライフラワーに向いていない品種にはなりますが、少しのコツで綺麗なドライフラワーが出来上がります。今回は定番の吊るして乾燥させる「ハンギング法」で試してみました。

作り方

①剪定

なるべく低く、花ぶりが良い枝を選びます。開ききった花はドライにする際、落ちやすいので、8部咲き程度の花を選び、優しく切っていきます。高枝切りばさみでも良いですが、短い枝切りハサミをお持ちであれば、より扱いやすく、花を落とすことなく剪定できるのでお勧めです。

②適度な大きさに切り分ける

剪定した枝を切りそろえます。使う用途によって長さを切り整えてください。全体に分け隔てなく乾燥させるために、重なっている枝があれば切り離します。また劣化している花や蕾があれば取り除きましょう。枝同士が絡まると花が落ちやすいので、作業の際には注意が必要です。

③麻紐をカットする

花材の吊るす数に合わせて80cmほどの紐を用意します。今回は30本作りました。

④枝を結ぶ

片方を小枝にひっかけるように結んでいきます。今回は「クリンチノット結び」で縛りました。釣りなどでよく使われる手法ですが、引っ張るほどよく締まるのでしっかりと固定できます。

クリンチノット結びとは

⑤花材を吊るす

天井に張った紐に、ひとつひとつ吊るしていきます。風当たりを良くしまんべんなく乾燥させるために、花材は少量ずつにわけてできるだけ等間隔で吊るすのがおすすめです。

⑥クーラーの温風に当て、すばやく乾かす

本来ハンギング法は、風通しの良い日陰で乾かすのが一般的ですが、水分を多く含む花材の為、比較的乾燥しやすいクーラーの温風に当てて乾かしてみました。出来上がりが楽しみです♪

完成

黄色い色を保ったまま、綺麗なドライフラワーができました。退色を防ぎたい場合は、直射日光をさけてガラス瓶などの密封容器にいれると劣化を遅らせることができるそうです。

蝋梅のアロマキャンドルを作る

ドライフラワーに成功したので、これを使って蝋梅のアロマキャンドルも作ってみました。作り方は動画と記事で紹介しています。「地のもの編集部の好奇心 – 蝋梅のアロマキャンドル」より

蝋梅(ろうばい)

蝋梅(ロウバイ)は、冬に咲く淡く黄色い花と、優しく透き通った香りが特徴です。雪中四友(せっちゅうしゆう)と言われ、雪の中で咲く珍しい4大花のひとつです。冬季の寒い日に、甘い香りが漂ってきたら、近くで蝋梅が咲いているかもしれません。気温の変動にも強く、日光が大好きなので、日当たりの良い場所で管理すると、花つきがよくなります。落葉低木で、約4mほどに成長します。 蝋梅は3品種に分かれる 淡く黄色い花と、優しく透き通った香りが特徴の蝋梅(ろうばい)は、寒い冬季に山を彩る貴重な花木と…

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