2021.7.2 | 食べる

庭の枇杷でコンポートづくり – 地のものキッチン

枇杷は梅雨時期にたくさんの実をつけ、初夏の訪れを感じさせる果物の一つです。実はヤマブキ色でコロンとしており、優しい酸味と甘味が特徴的です。果物として楽しむだけでなく、葉っぱを煎じて飲むと健康茶、アルコール漬けにすると虫刺されスプレーとして使用できたりと様々な使い道があり古来から日本の庭木として親しまれてきました。今年は庭の枇杷が豊作だったので、いくつかスイーツを作ってみたいと思います。今回はたまたま和三盆が手に入ったので、砂糖の代わりに特産品である和三盆を使い枇杷のコンポートを作ります。

材料・道具

所要時間1日(冷やす時間を含む)

材料
枇杷 10〜15個
500cc
グラニュー糖/砂糖(和三盆) 80g
レモン汁(ゆず酢) 15g
*今回はたまたま手に入った和三盆とすだち、ゆずの酢を使いました
道具
ボール 1
1
ざる 1
計り機 1
包丁・まな板 1セット
コンポート容器 500cc分

作り方

1.枇杷の汚れを落とす

ボウルに水を張り付着した汚れやホコリを落とします。実に傷がついてしまうと腐りやすいので、優しく丁寧に洗い流します。何度か洗い流して綺麗になったら水気を切ります。

2.種と実を分離する

まずヘタとおしりの両側を切り落とします。次に種を軸にして一周、切り込みをいれます。

皮・薄皮を取る

3.種と白い薄皮、表皮を取り除く

皮を取り除きます。外側の皮や種と実の間にある薄皮も取っておくと、食べた時に硬い繊維が残らずに滑らかな口当たりになるので、少し手間ですが、取り除いておきます。

4.酢水につける

枇杷の実は空気に触れると、あっという間に黒ずんでしまいます。今回はたまたまあった柚子酢を使い酢水を作りました。つけ置きする必要はなく、軽く酢水に潜らせる程度で問題無いですが、すぐに漬けないと色素沈着が進むので切り終わった実から順に漬け込んでいきます。

入れたすぐの和三盆は水が濁色している

5.透明になるまで煮詰める

砂糖(和三盆糖)と水を入れ火にかけます。和三盆糖は水が茶色く濁るので、しばらく弱火で煮詰めていきます。しばらくすると水の色が透明になってくるのがわかります。砂糖やグラニュー糖を使う場合は、濁らないので、沸騰したら次の工程へ進んでください。

だんだんと透明に変化する

6.透明になるまで弱火

だんだんと透明になってきます。鍋の底が見えるくらいになったら頃合いです。

アクをすくいしばらく煮込む

しばらく煮込むとアクが出てきます。アクから苦味が出ることがあるので、軽くすくいます。しばらく煮込みながら火を止めてしばらく粗熱を取った後、さらに冷蔵庫で冷やして完成です。

コンポートが完成

冷やした後のコンポート。一口食べると和三盆糖の上品な甘さが枇杷の風味にマッチして大成功です!シロップも含めて優しい甘味で幸せにしてくれます。

ヨーグルトに添えていただく

翌朝、冷蔵庫で一晩冷やしたコンポートをヨーグルトにのせていただきました。ヨーグルトの酸味と枇杷の甘みが効いていて、しばらくの間朝の食卓に旬の味わいをブレンドできます。枇杷を長く味わう方法としては最適だと思います♪

枇杷

枇杷は広く日本で自生しており、日本で暮らす人々に馴染み深い果樹です。初夏に実る黄色く美味しい実と、漢方として使える葉をもたらしてくれる家庭樹として、多くの家庭で植えられてきました。昭和中期には大人もこどもも、木から直接実を取ってそのまま食べておやつ代わりにしていたと聞きます。味が強く美味しい食材が普及している現在、枇杷を食べる頻度はかなり減ったように感じます。毎年かなりの量の実がなるため、少し食べて残りは鳥の餌になっているのを見てもったいない気持ちになることもあり、自分たちの…

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