豆腐屋さんのおから

美味しくて、たんぱく質などが豊富な日本の健康食、豆腐(とうふ)。豆腐は、大豆を搾って作られる豆乳が原料になりますが、豆乳を搾った後に残る大豆の搾りかすが「おから」です。豆腐屋さんでは、日々豆腐を作る際に必ず出るもので、豆乳を搾る機械から、薄くスライスされたチーズにように出てきます。捨てられることもありますが、多くの食物繊維や更年期障害の緩和にも効果があるとされるイソフラボンを含むヘルシーフードで、アジアでは広く使われています。

原料 大豆
主な栄養価 食物繊維、タンパク質、マグネシウム、カルシウム、ビタミンB2、イソフラボンなど

豆腐屋さんでおからが出来る風景

ご縁があり、近所の豆腐屋さんで豆腐作りと、おからが機械から出てくるところを取材させてもらうことができました。充填豆腐という種類の豆腐で、日本最大規模の品評会でトップクラスの賞を受賞した有名な豆腐屋さん。朝早くから、慣れた手つきに丁寧に作業されていました。

搾られる前の大豆

こだわりの大豆

大豆は日本中を含めた世界中の広い地域で生産されており、その味も生産地によって異なるようです。各地の豆腐屋さんは、それぞれが考える理想の豆腐作りに合う大豆を吟味して仕入れます。取材させていただいた豆腐屋さんも、多くの産地から良質な大豆を仕入れ、商品ごとに違った大豆を使っている教えてくれました。10時間以上、しっかり水に漬けられた大豆は、専用の機械に入れられ、砕かれ煮られていきます。

機械から出てくる豆乳

どろどろとした豆乳

大豆が砕かれて、大型の鍋で煮始められてしばらくすると、機械からどろどろとした豆乳がでてきます。布を使ってこされ、豆腐に加工されていきます。

機械の別の箇所から出てくるおから

豆乳が出た少しあと、別の箇所からぱらぱらとチーズのように、美しいおからが出てきました。受けての大きなバケツにみるみるうちに溜まっていきました。

質感と色が美しい搾りたてのおから。乾燥されたおからは、周辺の人々によって料理やお菓子作りなど、さまざまな用途で再利用されています。

おから。一部青いのは、青大豆を使ったため

お菓子作りに

乾燥されてパサパサになったおから。近隣でお菓子づくりをするフードデザイナーさんが、この上質なおからに着目し、おからブラウニーを開発しました。下の関連記事からご覧ください。

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