タラの芽

タラの芽は、山に生えるタラの木から春に生える新芽で、爽やかな風味と食感の良さで「山菜の王様」と呼ばれます。山の斜面に自生する天然のタラの芽は、収穫も楽しく、春の訪れを感じさせてくれる風物詩であるため、毎年山菜好きを魅了しつづけています。山間に住んでいてタラの芽の味を知らないことは損だと言っても過言ではありません。

収穫可能な時期 3月末~6月頃
3月末~4月頭
分類 ウコギ科
栄養素 炭水化物、食物繊維、ビタミンA、 β-カロテンなど
生息地 日本のほとんどの野山
タラの芽は開拓した日当たりの良い山肌に生えることが多い

山肌から生えるタラの芽

タラの芽は、大きな木を切った後の山肌に生えることが多く、山道を車で登っていると道路脇などに見かけることがあります。比較的短命で、その寿命を終えた後に大型の木が生えるという山の循環があるのだと、山菜採りに連れて行ってくれた山菜名人は教えてくれました。山道などを運転していると道路脇に生えているのを見ることができます。

写真左側がオス、右側をオスと呼んでいる。メスの方がトゲが少なく食べやすい

タラの芽のオスとメス(仮称)

タラの芽には鋭いトゲに覆われている「オス」と、トゲが比較的少ない「メス」の2種類ががあり、メスの方が食べやすいとアドバイスを受けました。オスのトゲも熱を通すと軟らかくなり、問題なく食べられますが、メスの方が安心感は高いです。

タラの木は鋭いトゲに覆われています。収穫には厚手袋が必須

気になったので調べてみたところ、トゲが多いものは「オダラ」と呼ばれる品種、少ないものは「メダラ」と呼ばれる品種だそうで、同じ品種の雄と雌というわけではなさそうでした。実際にタラの種類は5種類以上に上り、最近はハウスなどで栽培されるものもあるようで、味や食感も少しずつ異なるようです。スーパーに並ぶ機会も増えてきているそうです。見かけた人は以下でおすすめの食べ方を紹介しているので、ぜひお役立てください。

収穫方法について

天然のタラの芽は、地上から2~3m程度伸びるタラの木の上部に生えるため、見つけても素手での収穫は難しい場合が多く、トゲに覆われているため下手に扱うと怪我をすることもあります。山菜は他の人と、木のことも考え、次の年も楽しめるように意識して収穫することが大切です。収穫方法の詳細は『名人に学ぶ山菜の王様「タラの芽」収穫の心得』をご参考ください。

食べ方について

タラの芽はおひたしなどでも楽しめますが、おすすめは天ぷらです。簡単な下処理とてんぷら粉の薄さを調節することでサクサクとした食感と、爽やかな風味でより美味しくいただけます。詳しくは「サクサク!タラの芽の天ぷら作りのポイント」で紹介しています。

タラの芽の保存方法

天然のタラの芽は、収穫の際に自分が食べる量だけを決めて収穫し、余分に採りすぎないことが大切ですが、もし余ってしまった場合は、水を染み込ませた新聞紙でタラの芽を包み、ポリ袋に入れておくことで、しばらくの間保存できます。冷蔵庫に入れるよりも常温保存が良く、保存期間中もタラの芽は水分を吸って成長します。早いうちに召し上がってください。

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